読書録

読んだ本の記録として

何を伝える?文章で心を動かす3つの「What to say」

どうもmodsです。
今回の内容は「文章で相手の心を動かすこと」について。
 
突然ですが、以下の文章を読んで、あなたは片付けようと思いますか?
デスクの上が散らかっている人が多いので、社内整理整頓キャンペーンを実施します。ご協力よろしくお願いします。
「よし!片付けよう!」と素直に思われた方は少ないのではないでしょうか。
なぜなら、自分が伝えたいことをそのまま書いてしまっているからです。
 
では、どうすれば「片付けよう」と思われる文章が書けるのでしょうか?
こちらの本から学んでみようと思います。 
読むだけであなたの仕事が変わる 「強い文章力」養成講座

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誰もあなたの文章を読みたいと思っていない

そもそも人は文章を何でもかんでも読みたいと思っていません。
なぜなら、文章を読むのは面倒で、時間は取られるし、大げさに言うと苦痛だからです。
人はよほど自分に興味があるもの以外は、文章を読みたくないと思っているのです。
 
だからこそ、
①何を伝えるか=「What to say」
②どのように伝えるか=「How to say」
をしっかりと考える必要があります。
 
自分の書きたいことを書くだけでは、相手の心は動きません。
たとえそれが正確に伝わる文章であっても同じです。
では、何を伝えれば相手の心が動くのでしょうか?
 

3つの「What to say」を使い分ける

伝えるべきこと=「What to say」は、3つに分けることができます。
 
①ファクト(FACT)=事実
 ⇒伝えたいポイント
 
②メリット(MERIT)=利点・長所
 ⇒ファクトから得られる一般的に良いこと
 
③ベネフィット(BENEFIT)=利益
 ⇒ファクトから得られる受け手のハッピー
 

「①ファクト」とは?

「ファクト」とは、事実です。
書き手からすると「伝えたいポイント」です。
 
先ほどの例で言うと、以下の部分。
社内整理整頓キャンペーンを実施します。

 

相手の心を揺り動かすような斬新なニュースでもあれば、ファクトだけでも通用します。
しかし、そうでなければ不十分。
そういう時は、「②メリット」「③ベネフィット」を訴求する必要があります。
 

「②メリット」とは?

「メリット」とは、利点長所
ファクトから得られる一般的に良いことです。
 
例えば、「オーガニックコットン100%のTシャツ」から得られるメリットとしては、以下になります。
・肌触りが良い
・環境にやさしい
 
このようなメリットだけでもお客さんの購買の決め手になる場合があります。
しかし、これでは弱い。
なぜなら「自分ごと」ではないからです。
そこで「③ベネフィット」について考える必要があります。
 

「③ベネフィット」とは?

「メリット」が製品の良いところだったのに対し、「ベネフィット」受け手が感じるハッピーです。
 
例えば、先ほどのTシャツの例で言うと、以下のようなベネフィットがあります。
・敏感肌だから肌荒れしにくくて助かる
・環境に良いことをした気分になれる
 
メリットは一般的な利点なので、どのようなお客さんでも共通です。
しかし、ベネフィットお客さんによってハッピーが異なります
ベネフィットは、相手の気持ち(=本音)を理解する必要があります。
 

ベネフィットを見つけるための「インサイト

ベネフィットは、受け手のハッピーですが、受け手を通してみないと分かりません。
そこで、受け手の気持ちを想像する必要があります。
受け手になりきった時の気持ちインサイトと呼びます。
受け手のインサイトを想像することで、何らかのベネフィットを提示すると大きな効果が得られます。
 
インサイトとベネフィットの関係例>
・散らかしたくて散らかしてるんじゃない。忙しくて片づける時間がないんだ。
 ⇒時間がなくても片づける方法があるんですよ。
 
・散らかってても営業成績が良ければいいんだ。
 ⇒机の上を整理するとさらに営業成績が上がりますよ。
 
このように、常に受け手のインサイトを考えた上で、ベネフィットを提示することで、効果が大きく変わってくることでしょう。
 
***
 
ただ、自分が伝えたいことを書くのではなく、
相手にとってのハッピーとは何だろう?と考えた上で書くことで、相手の心を動かせるということですね。
分かりやすくて、とても実践的な本です。
文章で相手の心を動かしたいと思っている方、ぜひ手に取って読まれてみてはいかがでしょうか。
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