読書録

読んだ本の記録として

IoTがつくる未来

「IoT」という言葉を初めて聞いたのは2年前でしょうか。
あらゆるモノ(Things)インターネット(Internet)でつながる未来がくる。
それにより、例えば、外出中にスマホを使って家の電気を消すようなことができる、と教えてくれたのは、勤務先の取締役でした。
その時は、何だか便利な世の中が来るんだろうけど、まだまだ先のことだろう。
なんて思っていたら、最近になって「IoT」という言葉をよく耳にするようになりました。
 
そういや「IoT」って、具体的に自分たちの生活をどのように変化させていくのだろうか。
企業にとって、これからのビジネスにどのように影響していくのだろうか。
ということが気になり、こちらの本を読んでみました。 
IoTまるわかり (日経文庫)

IoTまるわかり (日経文庫)

 

 

モノがインターネットにつながるとは?

そもそも「モノ(Things)」とは何を指すのでしょうか。
本書では、デジタル機器だけでなく、アナログな物も含まれているということ。
例えば、テレビ、車、冷蔵庫、時計、眼鏡、洋服、照明、、、といった形あるものを指すようです。
 
そして、これらの「モノ」がインターネットにつながるとどうなるでしょうか。
モノがつながると、モノ同士でやりとりを行います。
このやりとりにより、あらゆる情報がインターネットを通じ、蓄積されます。
そして、これらの情報を分析することで、モノが自律的に何らかの動きを行うことが可能になり、これまでになかった新しい価値を生み出すことでできるようになると言います。
 
 

IoTの実例

本書ではいくつか「IoT」の実例が記載されていますので、ご紹介したいと思います。
 

①起床シーン

ここでのモノは「ベッド」。
ベッドは脳波を検知し、浅い眠りと深い眠りのサイクルが適切になるよう、ベッドの凹凸が自動的に微調整される。
そこに、室温や個人の睡眠状態、嗜好などを判断し、快適に起床がしやすい照明や音楽が流れる。
以前は、奥さんにたたき起こされることもあったという50代の男性だが、最近は自分で起きることができるようになった。
 

②トイレシーン

ここでのモノは「トイレ」。
便器に座ると体脂肪や体重、尿からPH、尿酸値を分析してくれる。
計測されたデータは健康センターに送られる。
毎日健康診断をするようなことが可能になり、病気の予防ができる。
 
上記のように、あらゆるモノがインターネットにつながることで得られるメリットは、あらゆるデータが容易に収集できるようになること。
そして、それらのデータを活用し、人の暮らしを快適にしたり、今まで気付かなかった欲求やビジネスチャンスを生み出すことが可能になります。
 
 

IoTがつくる未来

これからの企業は、IoTを活用し、顧客からあらゆるデータを収集し、新たなサービスやプロダクトづくりに役立てることになるでしょう。
普段、身の回りにあるモノ、例えばコップがインターネットにつながれば、利用者の意外な使い方が明らかになり、今までになかった形が生まれたり、ゴミ箱がインターネットにつながれば、捨てられたモノの情報から、何か新しいサービスが生まれるかもしれません。
モノがインターネットにつながることは、今まで周りにあったモノの形を大きく変えていくかもしれません。
そんなことを考えながら、IoTがつくる未来を心待ちしたいと思います。